山々に囲まれた日本の昔ながらの風景を体験したければ、「妻籠宿」「馬籠宿」を訪れてはどうだろうか。「妻籠宿」「馬籠宿」は、木曽路(江戸時代に江戸(今の東京)と京都を結んだ主要道路である中山道の一部)にある宿場である。今もなお、山の中に当時の面影を残す宿場を巡り、百年以上前の旅人の気分に浸ってみてはいかが。

妻籠宿から馬籠宿までのハイキングもお勧め

妻籠宿

50年ほど前、日本で多くの古い町並みが消えていく中、江戸時代から続く町並みを今に伝えてきた妻籠宿。一歩足を踏み入れると、遠い日々、旅人たちが行き交い、足を休めた当時の宿場町を感じることができる。

藁の馬 妻籠町並み1 妻籠町並み3 妻籠町並み4

妻籠の長屋

町並み見て回るだけではなく、実際に建物の中に入って見ることができるところもある。長屋は江戸時代の庶民の家。

妻籠の長屋1 妻籠の長屋2
妻籠の高札場

妻籠の高札場

高札場とは、江戸幕府が庶民の守らなければいけない、禁令や法度を張り出した掲示板。(復元)

妻籠の渓流1

妻籠の渓流

妻籠宿に着いてすぐに感じるのは、そこは自然の山々に囲まれ、脇には渓流の流れる本物の山村だということである。ここの魅力は古い町並みに加え、周りに自然もある。春は草木の芽吹き、初夏の新緑、秋が深まると紅葉、冬の雪景色、どれも見事である。時間が許せば一泊し、妻籠宿から次の馬籠宿までの山歩きを楽しみたい。

妻籠のそば

妻籠のお店

街には、そば屋や五平餅など伝統的な郷土料理の店が立ち並ぶ。また、地元の工芸品を売る店もあり、旅人の目を楽しませてくれる。職人手作りの木工品などはどれも美しく、見ているだけも楽しい。

重要文化財「脇本陣奥谷」

重要文化財「脇本陣奥谷」は、約140年前に建て替えられた総ヒノキ造りの見事な建物だ。かつて明治天皇(現在の天皇の曽祖父)も立ち寄ったことがある由緒ある場所である。

妻籠脇本陣奥谷4 妻籠脇本陣奥谷5

伝統的な炉。光が差す様子が美しい。建物に使用されているヒノキが、長い間煙にいぶされ、また家人によって磨かれ、うるしを塗ったかのような光沢を持っている姿は見ごたえがある。

冬には、客間から小さいが美しい庭に積もった雪をガラス越しに見ることができ、とても趣がある。

妻籠脇本陣奥谷6 妻籠脇本陣奥谷7 妻籠脇本陣奥谷8 妻籠脇本陣奥谷9

馬籠宿

妻籠宿から南へ8km、山を一つ越えたところに次の宿場「馬籠宿」がある。ここは、山の斜面につくられた宿場で、全国的にもとても珍しい。山々に囲まれた坂道が残る古い町並みは、他の地域ではなかなか目にすることができない。

     
馬篭町並み1 馬篭町並み2 馬篭町並み3 馬篭町並み4 馬篭町並み5 馬篭町並み6 馬篭町並み7 馬篭の高札場

高札場は江戸時代の掲示板(復元)。

馬籠の食べ歩き

山国ならではのそばや五平餅がお勧め。

馬篭のそば

馬籠のそば

馬篭の五平餅

馬籠の五平餅は楕円形ではなく、丸餅が3つ串に刺さっている。

馬籠の民芸品

地元の職人が作った木工品もぜひ見てほしい。この地域は、古くから大変優れた木を産出することで有名で、それらを利用した伝統工芸品が発展してきた。それら工芸品は、芸術品ではなく日用品であり、長く使い続けられるものが多い。女性には特に櫛がお勧め。全く静電気が起きず、髪を美しくとくことができると評判だ。

馬篭民芸品店1 馬篭民芸品店2 馬篭民芸品1 馬篭民芸品2 馬篭民芸品3 馬篭民芸品4 馬篭民芸品5 馬篭展望台の道祖神

馬籠展望台

宿場の一番上には展望台がある。この地域で最も高い山恵那山と麓の景色を望むことができる。ここから妻籠までのハイキングができる

馬篭展望台 馬篭展望台からの恵那山

落合の石畳

馬籠宿から2kmほど下ったところに「落合の石畳」と呼ばれる古い石畳の道が残っている。静かな山林の間を通っている石畳は美しく、木漏れ日の差す石畳の上を歩けば、当時の旅人の心に思いを重ねることができるだろう。

落合の石畳1 落合の石畳2 落合の石畳3 落合の石畳4
ろくろ細工体験3

木地師の里ヤマイチ

伝統工芸品に興味があるならば、妻籠宿から10km先にあるろくろ細工職人が集まる「木地師の里」へ訪れると良い。

この地方の伝統工芸品「南木曽ろくろ細工」は、ろくろを使って、木を削りだして作られたもの。その技術は千年に亘り受け継がれ、どれも実用的で美しい工芸品ばかり。地元の木と職人の技が生み出した製品をぜひ見てほしい。

木地師の里ヤマイチでは実際にろくろ細工づくりを体験することもできる。旅の思い出に、自分のオリジナル作品に挑戦してはどうだろうか?

ろくろ細工体験2 ろくろ細工体験

妻籠宿から馬籠宿まで、中山道ハイキング

妻籠宿から馬籠宿まで、ハイキングもおすすめ。一部、当時の街道がそのまま残っており、江戸時代にタイムスリップしたようだ。

途中には、江戸時代末期の建物が残る集落、滝、風情のある休憩所など、見所もたくさんある。川のせせらぎを聞きながら、林の道を歩いてみては。

全長9km、所要時間は約3時間。馬籠から妻籠へ向かった方が楽。スタートは妻籠宿の展望台。

水車小屋

峠の集落

中山道の入口

一石栃立場茶屋

一石栃立場茶屋あと。現在は、無料の休憩所として開放。中ではボランティアがお茶を入れてくれる。

モデルコース
9:00~10:18  名古屋駅から南木曽駅へ
JRワイドビューしなの5号(中津川で乗り換え)
3360円/人

10:25~10:30  南木曽駅から妻籠宿へ
南木曽タクシー 約1500円/台

10:35~12:35  妻籠宿散策

12:47~13:15  妻籠宿から馬籠宿へ
おんたけ交通バス 600円/人

13:20~15:00  馬籠宿散策

15:10~15:55  馬籠宿~落合の石畳~中津川駅
近鉄東美タクシー 約3500円/台 ※落合の石畳で10分滞在

16:07~17:01  中津川駅から名古屋駅へ

         

JRワイドビューしなの16号 3020円/人

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