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一宮市は名古屋駅から電車で10分余りのところにある地方都市。「一宮」の名は、古代、この地方で最も重要な神社・一の宮(真清田神社)があったことに由来する。

真清田神社とその周辺

真清田神社は古代、中央政府からこの尾張地方に来た使者が最初にあいさつに訪れたという古い歴史を持つ神社。現在の一宮市は、この真清田神社の南側に門前町として発展した。

真清田神社

真清田神社

真清田神社の社殿は第二次世界大戦中の空襲で焼け落ちた。現在の社殿は戦後にオリジナルに忠実に再建された。本殿・祭文殿などは、造形が貴重なものとして、国の登録有形文化財に登録されている。

真清田神社の年間行事

一宮七夕祭り

春の例祭である桃花祭や夏の七夕祭りが有名。他に雅楽の演奏や舞楽神事、流鏑馬など古色豊かな神事が一年を通して行われている。写真は七夕祭りの時の屋台と浴衣姿の女性たち。スケジュールはこちらで要確認

真清田神社のパワースポット

おもかる石

境内には、石占いができる“おもかる石”や縁結びの”運命之紅糸”などがあり、近年はパワースポットとしても注目を集めている。

真清田神社境内の神社

三八稲荷社

真清田神社の境内には、真清田神社本殿に加え、織物の神様を祀る服織神社、龍を祀る竜神社、三八稲荷社など数多くの神社がある。

真清田神社の太々神楽

太々神楽

毎年10月15日に行われる真清田神社の秋の祭り。1782年から行われている。

真清田神社の太々神楽の動画

Daidai Kagura of Masumida Shrine, Ichinomiya City

On Every October 15th, traditional music and dance, called 'daidai kagura' is dedicated to the gods in the main building of the Masumida Shrine, Ichinomiya City.This daidai kagura has its origin in 1782.

Posted by Nagoya Tours, Sightseeing and Experience on 2015年10月14日

太々神楽にはいくつかの踊りがあるが、これは少年が仮面をかぶって踊るもの。

真清田神社宝物殿

宝物殿には貴重な文化財を多数所蔵。1階には神社の桃花祭の馬を飾る馬道具を展示。それらは神話や伝承から題材をとった人形で、伝統工芸の粋を集めて作られている。2階には、陵王、崑崙八仙、貴徳などの中世の舞楽面や、漆の台盤などの国の重要文化財が収められている。

繊維問屋街跡

繊維問屋

一宮駅前には、かつて繊維の問屋がたち並び、全国から人が買い付けに来ていたが今では生地や糸を扱う店はほん数軒を残すのみ。多くの繊維問屋が飲食店へと生まれ変わってきて、新たに人の集まる場所となっている。

本町商店街とその周辺の伝統的なお店

真清田神社から南に広がる本町商店街は、江戸時代の市が発展したものである。八百屋、雑貨店、飲食店など市民の日常を支える多様な店が集まっている。それぞれの店は、派手ではないが個性がある。残念ながら伝統的なお店は減少傾向にある。その一方で、商店主には世代を重ねた本当のプロフェッショナルが多い。スーパーマーケットや百貨店とは違い、扱う商品のプロとしてアドバイスを与え、お客との交流を大切にする店が多い。

和ろうそく「武田商店」

和ろうそく武田商店

「和ろうそく」は、ハゼなどの実から搾り取った木蝋を加熱し溶かしたものを、い草で作った芯の周りに手でかける作業を繰り返して作る。西洋ろうそくと比べ、煤が少ないのが特徴。周りを汚さないことから、主にお寺や家庭の仏壇で使われている。

武田商店では、国内でも珍しくなったこの伝統技法で、今でもろうそくを作っている。タイミングが良ければ、作業している様子が見られる。

近藤仏具店

近藤仏具店

仏教や神道で使う用具を売る店。小さな仏像や木魚、仏壇、お香や御朱印帳などの雑貨が置いてある。ひと味違った日本のお土産が見つかるかも。

安藤鰹節店

安藤鰹節店

日本料理の基本だし「鰹節」、「干しシイタケ」、「いりこ」などを扱う乾物専門店。約40年前までは、各家庭でも鰹節を削ってだしをとっていたが、今では市販のだしを使う人がほとんど。そこでご主人は、天然だしの良さを見直してもらおうと、鰹節削り体験や味見など、天然のだしの良さを紹介している。

後藤餅店の「鬼まんじゅう」

鬼饅頭

「鬼まんじゅう」は、さつま芋が入った蒸し菓子で、この地方で昔から親しまれている。ここの鬼まんじゅうは、ご主人が厳選したさつま芋を使っており、美味しいと地元で大人気。夏のかき氷もおすすめ。

たかはし履物店

たかはし履物店

靴屋ではなく履物屋として、日本の伝統的な下駄や草履を扱っている。白木に布の鼻緒の下駄は、蒸し暑い夏の時期に素足で履くと気持ちがいい。鼻緒の具合はその人ごとに調整してくれる。着物や浴衣にとのコーディネートには必須です。

お茶の福壽園(ふくじゅえん)

お茶の福壽園(ふくじゅえん)

創業60年になる日本茶の老舗。ご主人は、日本茶の鑑別能力を競う「全国茶審査技術協議大会」の認定資格を持つ。毎年新茶の時期になると、自ら農家に出向いて茶葉を買い付けてくる。ご主人から日本茶について聞きながら、おいしいお茶を選ぶのもおもしろい。時間があれば、お勧めのお茶を飲ませてくれる。

酒のきまた

酒のきまた

美味しい日本酒を買いたければ、ここ!ご主人自ら蔵元へ足を運び選んだお酒の数々が置いてある。パリのレストランでも提供されている、この地方の有名な地酒「醸し人九平次」をはじめ、東京や名古屋でもなかなか手に入らないお酒が買える。

だるまや餅店

だるまやのかき氷

昔ながらの店で何十年も営業し、地元の人々に愛されているお餅屋さん。あんころ餅やみたらし団子がおいしい。夏に販売する「かき氷」は絶品で行列ができることも。特に、ふわふわした氷に手作り餡と練乳とシロップがのったミルク宇治金時のファンは多い。

日の出食堂

日の出食堂

商店街の中ほどにある「日の出食堂」は、ビュッフェ式の日本食の大衆食堂。棚には所狭しと、野菜料理や魚料理などの家庭料理が並ぶ。昼はランチ、夜は居酒屋として地元の人々に人気。

ギャラリー光輪

掛け軸

お土産にぴったりの掛け軸や色紙が豊富。手頃な価格の物も扱っているのが嬉しい。お気に入りの1枚が見つかるかも!

モーニングサービス

明治以降一宮市は、洋服地を中心とした毛織工業の一大産地として急速な発展を遂げた。工場が数多く建てられ、町は大いににぎわった。繊維業と共に発展したのが、独自の喫茶店文化「モーニングサービス」だ。一宮の喫茶店のモーニングサービスは、1950年代の前半、繊維工場の中がうるさいので、「はたや」(繊維業者)が頻繁に喫茶店で商談をし、その時にサービス品を付けたのが始まりと言われている。

朝11時までに喫茶店に入ると、ドリンクの代金だけでトーストやゆで卵、サラダなどが無料でついてくるサービスだ。それぞれの店でサービスの内容に特色を出し競い合っているので、あちこち回ってみると面白い。各店が競ううちにサービスの内容がどんどんエスカレートし、近年は1日中モーニングサービスを提供していたり、食べ放題の店もある。

以下は一宮駅周辺の喫茶店。一宮駅の観光案内所では、多くのお店のモーニングサービスを紹介したパンフレットを配っている。

珈琲浪漫 さくら草

さくら草

駅のすぐ前にある昔ながらの喫茶店。店内はけっこうゆったりしていて地元の人々がくつろいでいる。モーニングはサンドイッチ・トースト・ホットドッグなど何種類かの中から選べて、どれも自家製でおいしい。

茶房 万葉人

万葉人

コーヒーは自家焙煎で、すべてのコーヒーをオーダーごとに豆を挽き、一杯ずつドリップしている。モーニングは日替わりサンドイッチとバタートースト。パンに塗るジャムなどは選べ、焼き方などもきめ細かく対応する。万葉人の店内にはオーナーのお父さんが収集した絵画が展示されています。

一宮の飲食店

一宮の街は、繊維で景気が良かった時代に、おいしい料理を出す店が次々とできた。その伝統が今も引き継がれていて、オーナーシェフが腕を振るうおいしい店が多いと言われている。

ラーメン中村

ラーメン中村

真清田神社の塀に作られた奥行き2m程度、席数6席の小さいけど老舗のラーメン屋。外観は古びているが店内は清潔。おかみさんの明るい声が出迎えてくれる。しょうゆベースのスープに厚めのチャーシューやメンマののった昔ながらのラーメンやチャーハンなどどれもおいしい。

第一旭(だいいちあさひ)

第一旭

休日には行列のできる人気店。普通のラーメンを注文しても、他の店のチャーシューメンぐらいチャーシューがのってくる。スープはしょうゆ味。特製ラーメンは麺が見えないほどのチャーシュー大盛。
カウンター席10席のみ

新京

大ぶりなニンニクやニラ、モヤシがどっさり入り、唐辛子のきいたベトコンラーメン発祥の店。1969年創業の中華料理の老舗で、ゲソカラ(イカの足の唐揚げ)やチャーハンなどのメニューも豊富。ベトコンラーメンとは、Best Condition Ramen の意味だという。

寶楽(たから)

たから

日本で宴会をする時によく使われる料亭の建物。床の間のあしらいや、庭に日本的な風情を感じることができる。ランチは松華堂弁当のみで、リーズナブルに食べられる。

うなぎの辰悦(しんえつ)

うなぎの辰悦(しんえつ)

真清田神社前にあるうなぎや。名古屋の名店仕込みのおいしさ。うなぎや米にもこだわっている。食べ過ぎになりがちな「ひつまぶし」に小があるのがうれしい。

うなぎのなまずや

なまずや

一宮で最も人気のあるうなぎや。ひつまぶしはないが、香ばしい焼き加減のうなぎが評判。

おりひめ

おりひめ

おりひめは、アーケードの中央ぐらいにある赤い和傘が目印のお店。中は椅子席だが、小さな畳があり、お抹茶を頼むと、そこで店の人が目の前でたててくれる。ドリンクや甘味の他、おにぎりやうどんなどの軽食が食べられる。

com-café三八屋(さんぱちや)

三八屋

築50年ほどの木造の喫茶店跡を、外観はかつての面影を残しつつ、気軽なカフェらしさが出るように改装。総面積約13㎡の日本最小の地ビール工房「一宮ブルワリー」併設のカフェ・パブとしてオープン。

できたてのビールがカフェスペースで飲める。週末にはジャズライブなどのイベントも多数開催。

ファーストフード・スナック

たこ焼き・お好み焼き屋「たこ心」

たこ心

本町商店街の中ほどにあるたこ心のお好み焼きは、昨今日本中で食べられている大阪風ではなく、この地方の伝統的なスタイルを守ったもの。安藤鰹節店の鰹節を使っているので、冷めてもおいしいと評判。小ぶりなのでおやつに最適。

ロータリー三楽

ロータリー三楽

特製焼き豚が有名な精肉店。店頭で揚げたてのコロッケやミンチカツが買えるので、ちょっと小腹がすいたときに。

エッセンサンラク

エッセンサンラク

駅のバス通りある精肉店。自家製焼豚、コロッケなどのお惣菜の種類が豊富。そのほか、毎年冬になると店頭で蒸しながら売る豚まんが人気。

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